●教育のシステムについて
『築道』では「教える人」と「教えられる人」という立場が存在します。これは、お茶やお華をならうときと同じです。「教える人」には、「建築家」、「学校の先生」、 「大工 」、「工務店社員」などがいます。彼らにはすでに知識や経験があり、家を建てるのに役立つ情報を与えてくれるでしょう。しかし、「教える人」は彼らだけではありません。教えられる立場に立った、これから学ぶ人たちも、ゆくゆくは「教える人」となってゆくのです。ちょうど門弟が免許皆伝して自らが弟子をとるように、家を建てるという行為は受け継がれてゆきます。ちょうど家を建て継ぎ、住継いでゆくように。建てられた家が、新しい先生の教室になるのです。
入門 → 鍛練 → 自分の家を設計する → 「教える人」となる