いっこ次の解説>>
p24 ・繁物垂木割矩術 一如假大間一丈ノ処ニ垂二十四枝打ト云{トキ}ハ一丈ト定メ十分ノ一ヲ加エテ一丈一尺ヲ玄トス一丈ヲ殳トシ勾ハ宇立引上ル 一丈ノフリワケニ十分ノ一ヲ加エタル長ヲ上ヨリ玄ニサカリ其當ヨリ垂針ノヒキサゲテ長短殳ヲ二十四ニ割垂木下ハトシ長殳ヲ二十四ニ除垂木セイ並ニ木間トス
<解説>この術は一丈の間に繁垂木を二十四本かけるときの、垂木の下端・盛・間隔の求め方である。勾殳弦を用いて求めている。勾とは直角三角形の最も短い辺のことで、殳とは直角三角形その次に短い辺であり、勾とは直角三角形のもっとも長い辺(=斜辺)である。下図のような手順で長殳・短殳を求める。長殳を24等分すると、垂木間隔(=垂木盛)になり、短殳を24等分すると垂木下端長さになる。なお、このような垂木盛と垂木間隔が同じになる繁垂木の掛け方を背返しという。