早稲田大学 中谷礼仁建築史研究室

"Nakatani Seminar", Department of Architecture, Waseda University.
建築史、建築理論、歴史工学研究
Architectural History, Theory, Sci-Fi Architecture History

進行中のゼミ

進行中のゼミ Seminars in progress
  • 解築学ゼミ

    大地を「解く」。それは建築の出発点であった。人間は大地から土、石、木、セメント、鉄を「ほどき」、その性格を「とき」、それによって自らの環境を築いてきた。建築は文字通り「建てること」「築くこと」のみでは語り得ないのである。 やがて人間の生活圏はほとんど人工物で覆い尽くされる。そして我々の眼差しは「大地」からその「人工物」へと移りつつある。それら先行する人工物と我々の創造力との協働、それが解築ゼミが扱う領域である。

  • 生環境構築史研究とWEBZINEゼミ

    生環境とは私たちが生存可能な環境のこと。構築史とはそれを作り続けてきた人類の活動の歴史。実は地球のほとんどは私たちの生存に適さない環境である。私たちは地球環境からいわば自立するために建築を作り、より快適な環境を創造しえた。しかしそれはもう行き過ぎている。それらを適切に再評価し、再配置してみよう。新しい生活の方法を過去の知識の中から見いだすことだ。

  • 後期ル・コルビュジエとその弟子たちゼミ

    本ゼミでは後期ル・コルビュジエの弟子であり、弟子たちとの交友関係も強い人物として、吉阪隆正に焦点を当てる。早稲田大学建築学教室本庄アーカイブズに収蔵している彼の在仏時の日記帳を用い、日記の読解と日記内の情報整理、ル・コルビュジエのアトリエの日常、弟子たちの活動の復元を目的とし、準備的基礎研究を遂行したい。日記から解読しうる弟子たちの関係性を元に、将来的には各地の弟子たちの作品、活動研究を行う予定。

  • 千年村研究ゼミ

    千年以上にわたって継続した、無名の集落〈千年村〉を見出し評価するプロジェクト。〈環境〉〈集落構造〉〈地域経営〉〈交通〉の4つの重なりあいから千年村のひみつを解き明かす。

  • 中谷研究室文献ゼミ

    ヴィンセント・スカリー著の『The Single Style and the Stick Style』という英語文献の読解を通じ、近代のアメリカにおいて、様々な影響を反映しつつ発展していった住宅建築の様式の変遷を追う。

過去のゼミ記録Past Seminars
  • 「被覆」勉強会

    「被覆」にかける。今、生命力のある実践美学の構築を目指して。ゴットフリート・ゼンパーの「被覆の原則」を足がかりにして、それ以後の建築の表層をめぐる論点をさらいながら、これからのデザイナーにとって「被覆」がどのようなものになり得るかを考察する。

  • 旧渡邊甚吉邸研究ゼミ

    旧渡邊甚吉邸は、銀行員を営む14代渡邊甚吉氏の私邸として1934年に建てられた。日本では数少ない本格的なチューダー様式の建築であり、基本設計から細部設計に至るまで、当時の日本住宅建築の最高水準の経験、知見が投入されたこの建築は2017年に解体された。設計時のスケッチや解体時の記録等、貴重な資料を用いて甚吉邸を通し、日本、および英国の住宅建築への新たな視点を模索する。

  • 烏有園ゼミ

    After vicissitudes, architecture is doomed to disappear in the long history. However, records in literature can still remain existing because of its immateriality. Arcadia (烏有園) is a fictitious garden in a Chinese article in Ming Dynasty. Owing to such recordation, the spirit of the garden is not going to disappear. Based on this perspective, the fundamental research of this seminar will start from comparing the classic monographs, Sakuteiki (作庭 記) from Japan, and The Craft of Gardens(園冶) from China.

  • The Believers ゼミ

    HANDS TO WORK, HEARTS TO GOD. 手は仕事に、心は神に。18世紀後半、アメリカに渡り独自の生活を築いたシェーカー教徒たち。本ゼミでは、その姿を描いた歴史小説"The Believers"の翻訳を通して、人間の生き方について問う。

  • 千年村計画ゼミ

    地球の自律的活動によって地質基盤、そこへ人為によって上書きされた社会造形、両者のあいだに取りもつ具体的計画行為(デザイン)の三者によるすぐれた関係性(=Buildinghood)の構築可能性を理論・実践の双方で研究・発表することを目的とする。

  • 戦後空間勉強会

    「戦後空間」とは、日本の戦後の都市や建築、そのほか物理的実体のない制度や思想、言説の総体をくくり出す言葉である。戦後七十二年を経たいま、日本の戦後都市、建築、社会がめざした理念とビジョンを再検討し、未来へと継承すべき普遍的概念や課題を抽出する。

  • 住生活記録ゼミ

    大正時代は住宅において日本人建築家が設計をはじめ、日本らしさを獲得した時代である。この時期の住宅をデザイン、構法といった側面から勉強を行い、住宅の建て方を学ぶ。

  • 記録表現手法の設計ゼミ

    「柱間装置の文化誌ゼミ」を前身とし、映画制作におけるプロセス設計のノウハウを活かし、映画に限らず建築の様々な記録表現手法の可能性を考え、デザインし、実践を行う。

  • ユートピアに関する勉強会

    田園都市、シェーカー・コミューン、千年村、家。これらはすべて「ユートピア」の一例である。本勉強会では、多種多様な「ユートピア」の理解を助けるため、ウィリアム・モリス、パトリック・ゲデス、磯崎新らをはじめとする先人の「ユートピア」についての言説に触れ、その経験をもって他のゼミ活動の理解と方針決定に活かすことを目的とする。

  • アドルフ・ロース翻訳出版ゼミ

    近代建築運動黎明期を代表する建築家、アドルフ・ロース。彼の残した論考は160を超え、批評範囲は建築に留まらない。本ゼミはその全論考の邦訳および研究を行い、公刊する。

  • 旧本庄商業銀行煉瓦倉庫PJ

    埼玉県本庄市にのこる煉瓦倉庫の改修プロジェクト。実測や史料調査、それをふまえた改修設計、さらには予定されている歴史展示の企画まで、ながい時間をかけて取り組んでいる。

  • 吉阪隆正研究ゼミ

    吉阪隆正、U研究室は現在我々にとってどのような意味を持つのか。彼らの残した大量の図面、スケッチ等からその設計態勢の特質を研究する。

  • 尖端アーカイブゼミ

    写真、図面、書籍、論文、手紙…、様々な形態の資料を、適切に保存・公開するためにアーカイブズネットワーク構築を行うゼミ。重厚長大型ではなく、自律分散型をめざす。

  • 『日本の民家』再訪ゼミ

    今和次郎が訪ねた民家・集落調査地を、約90年後のいま再訪する旅。 民家研究の嚆矢となった柳田國男、佐藤功一による「白茅会」に敬意を払うキャラバン「瀝青会」(れきせいかい)は、今日も次の調査地に思いを馳せています。

  • 家の根本義ゼミ

    果たして「家」とは何か、どのような機能や象徴を包含しているのか。この不思議な空間の存在意義ならびに理由について、根底的な解読、解釈を試みる。

  • 『Nature of Order』翻訳ゼミ

    このゼミは、建築家クリストファー・アレグザンダーの未邦訳著書『THE NATURE OF ORDER』の翻訳作業を通して、常に時代をリードしてきた著者の最新の建築理論に迫ろうとするものである。

  • ワイルドバンチ研究所

    都市の衰退あるいは災害(自然災害、人災)などによって放棄・破壊された地域を対象として、コミュニティに対する必要に応じたデザイン(プロジェクト)を提案します。

  • 反・都市ゼミ

    人は何故そこに住まい続けるのか。フィールドワークを通じて、居住環境に蓄積された「集落構造」を紐解くことで、都市と拮抗するコミュニティの形の有り様を探求する。?